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企業からのニーズを探る…「高い英語力」が求められる職種は何?
前回の記事、「『英語上級』を仕事の最低条件に、さらにキャリアアップを目指す人の仕事とは?」では、Daijob.com登録者の最終経験職歴をもとに、TOEIC(R)860点以下と865点以上に分けてランキングを比較してみましたが、今回は実際に掲載されている求人情報をもとに、企業ニーズを探っていきます。
■ 「教育/語学系」を抜いて最も求人ニーズが高い職種は「企画/マーケティング/PR」
Daijob.comに掲載中(2021年9月現在)の求人情報をもとに、求人条件をTOEIC(R)860点以下と865点以上で分けた職種別の上位20位は、以下の通りです。高い英語力そのものが必須になる「教育/トレーニング/語学系」が上位になるのは当然として、その他の職種ニーズも見てみましょう。
Daijob.com掲載中の高い英語力が求められる求人で、最も多かった職種は「企画/マーケティング/PR」となりました。グローバル展開する商品の企画やプランニング、調査データの集計や分析に、メディアリレーションなど、高度な言語・コミュニケーションスキルを持つことで、活躍の場が広がります。
次に注目すべき職種は、TOEIC(R)865点以上が条件になることで、大幅にニーズが高くなった「カスタマーサービス」です。TOEIC(R)860点以下でも応募可能な条件では、上位20位にも入っていませんでしたが、急浮上しています。英語力が高まることで、顧客をサポートするだけでなく新たな提案を持ちかけるなど、英語力を活かすことにより、仕事の質を格段に上げることができます。
その他の職種では、「メディカル/医薬/バイオ/素材/食品」、「金融/銀行/証券/投資」も求人ニーズの割合が増加しました。「メディカル/医薬/バイオ/素材/食品」では、AIやビッグデータなどを用いたヘルスケア業界が拡大しており、継続的な成長産業となっています。外資系企業以外でも、日系企業の海外進出も積極的に行われており、転職市場で英語力が強みになっています。
■ 教師、翻訳などの語学専門以外で求人ニーズの高い職種は「プロジェクトマネージャー」
さらに深く企業の求人ニーズを知るために、上記TOEIC(R)865点以上のグラフの職種をさらに細かく分類したのが、以下のデータです。
「教師」や「翻訳」など、英語力を専門的に使う職種を筆頭に、「企画/マーケティング/PR」の職種を細かく分けた「プロジェクトマネージャー」や「企画/マーケティング」「広告・宣伝/コミュニケーション/PR」などが複数で上位にあがっており、Daijob.comへの求人相談が多くなっています。
1つ前の大分類に分けた職種ランキングで「メディカル/医薬/バイオ/素材/食品」が5位になっていましたが、具体的には薬の開発の最終段階にあたる臨床試験(治験)を担当する「臨床開発系」の割合が上位に入っています。外資系企業であれば、海外の治験を担当する場合は高い英語力が必要になりますし、医療英語の読み書きができれば、手順書の理解や報告書の作成、会議の参加などがスムーズに行えるでしょう。
英語力が現職で活かせていない方や、すでに習得した英語力でキャリアチェンジを図りたい方などは、企業からのニーズも転職活動の参考にしてみてください。